年代物の飾りタンスの引き戸で、破いてしまったから貼り直して欲しいと依頼がありました。
新しく貼って欲しいと生地を渡され、作り直します。
通常は枠がはめ込み式で外れるのですが、これは裏側の天部の枠がなく、中板をスライドしてはめ込んであります。珍しい!
しかも干渉しないように丸く削ってある…何かしらの問題解消の結果かな?
さて、取手、中板を取り外し、貼ってある和紙を全部剥がします。
剥がしたら綺麗なくずし字の和紙が!
なんて書いてあるかスキャンしたら、どうも町会の会計書類ですね。相当古そうです。
全部剥がすと骨が出てきます。
通常「胴貼り」という厚い和紙を貼るんですが、スライドではめ込むことを考えると使えない…下張りを2枚にすることで強度を出すしかありません。
今回は純楮紙 6匁を使いました。あと茶ちり。
表になる布地は裏打ちします。
今回はアイロン接着のホットメルトを使用しました。
両面貼って、完全に乾いたらはめ込みます。
ここで入らないとやり直し…ドキドキ(*´ω`*)
無事に収まり、納品となりました。
ちょっと特殊な建具だったので、作っていて楽しかった♪
施主様も喜んで貰えたようで良かったです♪
今回は小さい建具で、少しお急ぎだったので職人に頼らず社長が施工しましたが、大きなものなんかは職人さんに頼みます。
建具や家具(木部では無いとこ)の修理などありましたら、お気軽にお問い合わせください。